生稲 清吾

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「人がぜんぜん集まらないんですよ……」

久しぶりに会ったHANDSの生稲さんは、少し困っている様子だった。HANDSは、コーキングと呼ばれる防水工事全般を請け負う会社だ。

採用の募集をかけても、なかなか反応がないらしい。「若い人は職人がやるような仕事はやりたがらないのかな」と生稲さんは、残念がる。

 

「教えるっていうよりは、伝えたいんですよ。僕らが身につけてきた技術を。」

HANDSの生稲さんは、このままでは、せっかくの技術が誰にも伝えられることなく消えてしまうことを危惧していた。単に人手が足りないというだけでなく、仕事を継承する担い手を渇望していることが、生稲さんの話から伝わってくる。このままでは、日本の技術が無くなってしまうとも話していた。

「技術力が身につけばスピードが上がり、スピードが上がれば給料も上がります。また、技術力が上がればお客さんからの信頼も増え、仕事も増える。そして、一旦身についた技術力は、一生ものです。」

以前に生稲さんとお話しした際も、生稲さんは、自分の技術力しだいで仕事はいくらでも増やせることを、ほんとうに楽しそうに話していた。こんなに魅力的な仕事は、なかなかないと思うと、何度も繰り返していた。

 

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経営者としても、生稲さんは真っ当な人だ。

技術力が上がり売上が増えれば、必ず従業員に還元していると言う。年2回のボーナスは欠かしたことがなく、夏場は体への負担がかかるため、休みを多めに設けるようにしている。雨の日は休み。給料も悪くない。30代でゼロからはじめたって、全く問題なしとのことだ。

また、生稲さんは、「女性だっていいんですよ。ぜんぜんできます」とも付け加えた。「トランスジェンダーの人も大歓迎。昔と違って、今はオープンな時代ですから」と、さらりと話していた。

 

東京塗装メンバーの仕事に、「ブラック」というイメージはまったくない。職人の仕事というと、絶対に逆らえない親方のもとで丁稚奉公する姿が想像されるかもしれないが、東京塗装のなかに、人をアゴで使うような親分はいない。もちろん、生稲さんもその一人だ。

 

お客さんのことはもちろん、仕事の仲間に対しても、現場周辺に暮らす方々に向けても、東京塗装には、相手を尊ぶことを忘れない職人が集まっている。

腕一本で稼ぎたい方、HANDSの親方がお待ちしています。

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