生稲 清吾

HANDSでは、コーキングを主要業務としています。

コーキングとは「隙間を埋める」こと。防水工事全般を請け負う会社です。

あらゆる建築物は、風雨にさらされています。屋上、ルーフバルコニー、ベランダ、廊下などから入ってくる水を「止める」ことが、私たちの仕事です。マンションでもビルでも個人宅でも、防水とあらば、どちらでもうかがいます。

防水工事に挑む際には、事前調査を欠かしません。

新築物件であれば下地の材質を見極め、既存の建物においては、現状の防水加工についてとことん調べます。施工後に長く効果が持続するよう、建物のメンテナンスがより楽になることを考えながら、最適なコーキングを施します。

防水工事は、建築物の現場における仕上げ工程のひとつです。防水に不備があれば、雨漏りをもたらすだけでなく、建物の美観を損ない、強度の低下にもつながってしまいます。防水工事においても、間違いのない仕事が求められます。

数々の現場を重ねて腕を磨き、2006年に会社を立ち上げました。この業界で生きていくには、腕しかないと思いながら、現在も技術を磨き続けています。

腕に惚れたからこそ  〜ライターから見た生稲さん像

 HANDSの生稲さんは、この業界に身を置いてから長い。16才で親方の元につき、防水工事の世界に入った。技も道具選びも、このときに親方から学んだ。この親方とは今も、年に一度開かれる池上本門寺の御会式で、ビールを交わしながら親交を深めている。

その後、防水工事を専門とする会社に移り、多くの大規模な現場を踏みながら、さらに腕を磨き続けた。横浜のみなとみらい駅の防水工事も、生稲さんが担ったとのことだ。腕さえあれば、どんな現場でも胸が張れることに、昂揚感を感じるようになっていった。そして、自分の腕一本で勝負をしたい思いがつのり、ついに独立。現在のHANDSを起こした。

 生稲さんは、腕の持つ力に惚れた人だ。

腕だけで勝負できること、一度身についた腕は体に残ること、自分の腕一本で生きていけること、一度磨いた腕は光り続けることなど、生稲さんのお話を伺っていると、「腕」が何度も登場する。

そして、腕で勝負できる世界に惚れているがゆえ、自身より若い人たちに、この世界の魅力を伝えたい気持ちが溢れる方でもある。この取材中、「こんなにいい仕事はないと思うんですけどね」「なんとなくアルバイトをするぐらいなら、手に職をつけられる仕事すればいいのに」と繰り返していたことも、印象的だった。生稲さんは、防水工事についてはもちろんのこと、職人の世界についての窓口を担っていく方となるのかもしれない。