山内 正寿

紳士的な足場屋さん 「鳶 山内」

 鳶(とび)職にも様々な種類がありますが、私たちは基礎鳶と呼ばれる領域を専門としています。建築物の工事だけでなく、塗装や洗いなど、外壁にまつわる作業をする際の足場を組むことに特化した鳶です。現場では、足場屋さんとも呼ばれています。戸建ての個人宅からマンションまで、足場を組みことでしたらなんでもお任せください。

足場の色、親方の色

 一見するとどれも同じように見える「足場」ですが、ただ組んであればいいというものではありません。組んだ足場には、職人の色、鳶の色、親方の色がはっきりと見て取れるものです。

余計なパイプが突き出ないようにきっちりと組み上げていけば、自ずと美しい足場になります。真四角の建物は減ってきましたが、足場屋泣かせの建物であっても、組み上げ方には手を抜きません。

足場を組む材料にも、こだわっています。必ずしも、最新の道具・様式が最善だとは限らないものです。これまでの経験をもとに、最も安全性の高い材料を選んで使用しています。

足場の美しさは、機能美を伴ったものでもあります。足場を組んだ後には必ず、その後の工程を担う職人さんの仕事が待っています。その後に仕事をなさる方々が、より仕事をしやすいよう、ステップの高さや手すりの位置など、各案件に応じた最適な足場を組むよう、心がけています。

声を積み重ねることが大切

 私はかつて、営業職のサラリーマンでした。高いところで仕事をすることには慣れましたが、観覧車に乗るのは、今でも少し怖いくらいです。弊社では現在、総勢4名の体制で仕事をしていますが、これまでに事故を起こしたことは一度もありません。ひょっとすると、怖さを感じられることが、事故を防ぐことにつながっているのかもしれません。

うちの若い衆には、とにかく挨拶をするように言っています。その建物に住まわれている方へはもちろんのこと、現場周辺を通りかかる人にも、きちんとした挨拶をすることは、とても大切だと思っています。出で立ちも、できるだけきれいな作業着を着用するよう、心がけています。

発した声というものは、通じるものです。声が通じ、心が通じれば、私たちの足場を組むという作業だけでなく、現場の作業全体がより円滑に運ぶことにもつながります。なんとなく、鳶は怖いと思われている方もいらっしゃるかもしれませんが、どうか気軽に声をかけてください。

鳶を始めて今年で30年になります。今なお、組んだ足場を見渡して、ああしておけばよかったと思うことは絶えません。足場についてはもちろんのこと、前後の工程についても学び、他の職人さんの話に学びながら、「鳶 山内」の足場を磨いていきたいと思っています。自ら考え、自ら声をかけ、他社の声を聞くことを、これからも積み重ねてまいります。

東京塗装のメンバーが語る、ここがすごい!

「穏やかな表情がとても印象的で、鳶職のイメージをがらりと変わりました。また、言葉の選び方や立ち居振る舞いも、ほんとうに紳士的な方です。他者と向き合うことを大切にしてらっしゃる山内さんの姿勢に、深く共感。」(岩崎)

足場を作る仕事は、職人さんたちの命を守るとても大切な役割だと思います。山内さんは、とても誠実な上に腕前も素晴らしい方で、他の分野の職人さんたちからも多くの信頼を集めています。(津田)